福島隆史のCSRエピソード | 株式会社サステナビリティ会計事務所(SusA)

CSRコンサルタント福島隆史が、CSR報告書の読み方や考え方、 重要な用語の説明やエピソードを毎日更新します。 企業のCSRご担当者の方や、ステークホルダーの皆さまがCSR報告書について知見を深めていただければ幸いです。

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CSR調達、ある意味で無茶な話

   

CSRを推進していって、
社内やグループ内部での取り組みがある程度進んできたら、
次に取り組む重要テーマの一つが、
CSR調達です。

調達先で、たとえば人権侵害が行われていたりしませんか?
っていう視点なのですが。。
非常に難しい取り組みです。

これができていると言える企業って、どれくらいあるのでしょう。・。・

そもそも企業が現実に行っている調達行為において、
留意している視点って何か。

要求する日時に、
要求する品質が確保された品物を、
要求する数量について欠品なく、
ちゃんと指定する場所に届けてくれること、ではないかなぁ。

それを可能な限り、同業他社に負けないぐらい、
お安く実現してくれる、ってこと付きで。

ビジネスマンであればあたり前田のクラッカー、
常識レベルのことです。

その次に留意している視点って、何か。

これも簡単なことですよね。

その調達先が、あぶなっかしい会社ではない、っていう視点です。

倒産でもされちゃったら大変ですから。
ゆえに財務状況も気になります。

たとえば、、私が代表をやっているSusAやSusTBのような小さな会社と、
おつきあいしようと考えていただける企業さまが一番気にされるのは、
きっとそういった財務状況だと思います。

私自身、公表をさぼっていて申し訳ないです。
SusA、SusTBの両社を連結するならば、おかげさまで直近の連結売上高は、
1本を超えたあたりです。
SusAが5年目、SusTBが3年目、
自分の評価で、とりあえず滑り込みセーフの規模感です。

ついでながらの自社紹介で話をそらしてしまいました。
話を戻して・・。

各部門がそれぞれでおつきあいしている取引先も多くあるでしょう。
それが企業グループ全体でどうか、っていうことになってくると、

調達部において、調達先のリストアップすらできていないのが実態。

3月11日の東日本大震災に関係して、
思うことがあります。

CSR調達なんてこと以前に、
そもそも自社グループが調達している部材が、
どこからどういうルートを経てやってきてるかなんてことすら、
わかってなかった、っていうこと、、、
改めて気づかされた企業ご担当者さま、
多かったのではないでしょうか。

部材を調達できないという緊急事態に遭遇して初めて、
東北地方の工場が自グループの事業に関係していたんだと、気づく。

自分たちがおつきあいしてる一次取引先であれば、
ある程度、主要な取引先ぐらいはわかっている。
しかしその先の二次取引先、はたまたさらにその先なんて・・・。

CSR調達云々をいうのであれば、
ほんとうに深刻な問題は、調達先でなく、
さらにその先で起こっていることが多いでしょう。
それは、なんとなく感じている。
でも「その先」について、その存在すらわかっていない。

CSR調達、机上で美しく必要性なり対応を述べるのは簡単なこと、
でも現実に取り組むのは、
非常に難しいことだと思っています。

 - CSR調達

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