ある程度、統合報告の現状をまとめてみる
ここ数日、統合報告の現状のさまざまな側面を紹介してきました。
まだまだ紹介したいことはあるけれど、
今日は日曜日、いったん主な現状認識を再掲してみます。
本来、統合報告とは、
企業からいろんなレポートが出ているが、
それらの関係性がつかめず、
とても全貌がわかりにくくなっているので、
主に投資家の観点から、
財務に関連の強い非財務を織り交ぜながらの戦略ストーリーを、
コンサイスに紹介してくださいよ、
という要請に応えようとするもの、です。
だから当然に、CSRレポートとか、サステナビリティレポートとかはそのまま発行し続けます。
一方で今、日本で進行している統合報告とは、
どこかの新聞社が、統合報告は増えている、などと、
その中身もみないで喧伝していることに、
感化されてしまった各企業の社長の皆さまが、
うちもそうしようよ、と言いだし、
あまり活用されていないレポートたちを合冊してしまえば、
利用価値も高まるのではないか、
コストも下げられるだろうしね、
ってな理由で制作される、
合冊報告です。
理由がそのようなことなので、CSRレポートやサステナビリティレポートには、廃止圧力が強まります。
これら両者の差って、
私はものすごく大きいように思っています。
日本の企業が前者の、本来の統合報告を制作開示しようと思っても、
非財務を織り交ぜながらの戦略ストーリー、そのような中期経営計画など、
持ち合わせがないのが現状なので、
やりようがないのです。
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